【定期テスト】漱石枕流《世説新語》 | 教科書本文解説・書き下し文・現代語訳・予想問題

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授業前にひとこと

今回は『漱石枕流(世説新語)について扱っていきます❗️

とても面白い話ですね!四字熟語にもなっています。

ちなみに、漱石枕流は…🐻

 負け惜しみの強いこと。 ひどく無理矢理なこじつけのこと

を意味します!!なぜ、こういう意味の四字熟語になったのか?楽しみながら読んでいきましょう!

ちなみに、こういう昔の出来事が、言葉になるのは、

故事成語

と言いまして、故事とは昔の出来事のことで、故事成語のほとんどは中国の古典に書かれた話からできています❗️ちなみに今回の話も、世説新語という中国の古典で登場する話です。

これについては、次の章で詳しく説明します!!

さて、いつも授業前に説明することですが、定期テスト前で時間がない場合は、勉強のポイントを踏まえて、ストーリーを理解することに専念しましょう!

時間がある場合は、ストーリーをイメージして、また早わかり重要ポイントを一つひとつ楽しみながら学習しましょう🐻

そして、AO入試(総合型選抜)・指定校推薦を狙っている学生さんは、こういう人は問答無用でやり切るべし!笑。評定上げるのはマストになってくるので、定期テスト予想問題まで、一つひとつ丁寧にやっていきましょう!!


作品・著者情報

(マンガ世説新語より引用)

世説新語(せせつしんご)
説話集。3巻。南朝宗の劉義慶が編集したもの。後漢末から東晋末に至るまでの有名な人物の逸話を集めた書物


劉義慶(りゅうぎけい)
403〜444年。南北朝時代の宗の文人。宗の初代皇帝武帝の弟の子として臨川王(りんせんおう)を継ぎ、広く文学の士を招いて『世説新語』を編集した


勉強のポイント

①孫子荊が「枕石漱流」と言うべきところを「漱石枕流」と言ってしまったところをおさえる。

②それを友人から誤りを指摘されたが、認めず、反論したストーリを理解する。

③願望・可能・疑問・理由を表す句形を学ぶ


本文

孫子荊、年少時、欲隠。

語王武子、当枕石漱流、

誤曰、「漱石枕流。」

王曰、「流可枕石可漱乎。」

孫曰、「所-以枕流、欲洗其耳。所-以漱石、欲礪其歯。」


書き下し文

孫子荊、年少き時、隠れんと欲す。

王武子に語るに、当に石に枕し流れに漱がんとすべきに、

誤りて曰はく、「石に漱ぎ流れに枕す。」

王曰はく、「流れは枕すべく、石は漱ぐべきか。」と。

孫曰はく、「流れに枕する所以は、其の耳を洗はんと欲すればなり。

石に漱ぐ所以は、其の歯を礪かんと欲すればなり。」と。


現代語訳

孫子荊は、若い頃、(俗世間を離れて)隠遁しようと思っていた。

(そこで友人の)王武子と話していて、石を枕にして(眠り)川の流れで口をすすぐとすべきところを、

間違って、「石で口をすすぎ、川の流れを枕にしたい。」と言ってしまった。

(これを聞いた)王は、「川の流れを枕にし、石で口をすすぐことができるのだろうか。」と言った。

孫は、「川の流れを枕にする理由は、俗事で汚れた耳を洗いたいからだ。

石で口をすすぐ理由は、俗世の物を食べて汚れた歯を磨きたいからだ。」と言った。


早わかり重要ポイント

【1】欲隠

《書き下し》
隠れんと欲す

《訳》
(俗世間を離れて)隠遁しようと思っていた

《重要ポイント》
ここでのポイントは一つ!願望を表す句形をおさえよう。

欲A」=(返り点とセットで)Aせんと欲す。= Aがしたい

【2】当枕石漱流

《書き下し》
当に石に枕し流れに漱がんとすべきに、

《訳》
石を枕にして(眠り)川の流れで口をすすぐとすべきところを、

《重要ポイント》

ここは、(漱石枕流と言ってしまった💦)と間違いを分かりやすくしたいシーンなので、あえて正しい表現(=枕石漱流)を先に書いている。そこで再読文字「当」が使われている❗️

当A」=(返り点を伴って)まさにAすべし。=当然Aすべきだ。きっとAするに違いない

まさに」を先に読み、返り点で戻って「べし」をもう一度読む。
再び読む文字なので、再読文字と呼ばれる。

ちなみに「」も同じ使い方をする🐻

【3】流可枕石可漱乎

《書き下し》
流れは枕すべく、石は漱ぐべきか。

《訳》
川の流れを枕にし、石で口をすすぐことができるのだろうか。

《重要ポイント》
この王武子の言葉は、二つの重要ポイントがある!①可能を表す句形、②疑問を表す句形を一つずつインプットしよう。

可A」=(返り点を伴って)Aすべし。=Aできる(他には許可の意味もある)

A乎」=Aなる(連体形)か。=Aであるか?「連体形+カ」の形で結ぶところがポイント❗️

【4】所-以枕流

《書き下し》
流れに枕する所以(ゆえん)は

《訳》
川の流れを枕にする理由は

《重要ポイント》
ここで大事なのは、①孫子荊が言い訳しているシーンであるのを理解することと、②理由を表す句形をインプットすることの二つ🐻この理由自体は【5】をチェック❗️

所-以A」=Aする所-以(ゆえん)。=Aの理由は〜

【5】欲洗其耳

《書き下し》
其の耳を洗はんと欲すればなり

《訳》
俗事で汚れた耳を洗いたいからだ

《重要ポイント》
【4】 とセットで覚える!川の流れを枕にする理由はこれ!

ちなみに「洗其耳」は、「太古の聖天子(理想的な君主)であった堯から天下を譲ろうという話を聞いた許由(きょゆう)が、汚れた話を聞いたと耳を洗った故事」に基づいているそう🐻

【6】所-以漱石、欲礪其歯

《書き下し》
石に漱ぐ所以は、其の歯を礪かんと欲すればなり

《訳》
石で口をすすぐ理由は、俗世の物を食べて汚れた歯を磨きたいからだ

《重要ポイント》
【4】【5】のチェック❗️同じ句法で書かれている。


定期テスト予想問題

【第一問・予想問題】

「枕石漱流」とはどんな生活か?

【解答のポイント】
孫子荊が俗世間から離れたいと思っていて、言おうとした言葉であるのをおさえる❗️

(結果的には、言い間違えて「漱石枕流」と言ってしまったが…)

【解答例】
石を枕に眠り、川の流れで口をすすぐという、俗世間を離れ、自然のものに囲まれて暮らす生活。質素な隠遁生活。

【第二問・教科書問題】

孫子荊はどのような人物か?

【解答のポイント】
早わかり重要ポイントを復習してね❗️記述のポイントは、若い頃から隠遁生活を志向している一方で、言い間違いを指摘されるとムキになって理屈の通らない反撃をしていることから考えよう!

【解答例】
自分の誤りを素直に認めようとしない強情な人物。負け惜しみの強い人物。

【第三問・教科書問題】

「漱石枕流」は現在どのような意味で使われているか?

【解答のポイント】
孫子荊に人柄そのものです💦

【解答例】
自分の誤りを認めず、筋の通らない理屈で言い逃れをすること。負け惜しみの強いこと。


これで全て終了です❗️

「漱石枕流」おつかれさまでした🐻

なかなかタメになるお話でしたね!!

⓪授業前にひとこと、でも話しましたが、定期テスト前で時間がない場合は、まずはストーリーの理解、そして早わかり重要ポイントのピンク・オレンジの重要暗記だけで十分❗️

ただAO入試・指定校推薦を狙っている方は、ガッツリ向き合って評定を確保していきましょう!!

最後まで見てくださってありがとうございました🐻

またお会いしましょう!定期テストがんばれ〜🐻

じゃあね〜、バイバイ!!

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