▼動画で見たい方はこちらへ🐻
現在撮影中!
▼他の漢文の定期テスト勉強はこちらから🐻
授業前にひとこと
今回は『王昭君』について扱っていきます❗️
王昭君は中国の四大美女と言われています。
ちなみに中国の四大美女は…🐰
「楊貴妃」「西施」「王昭君」「貂蝉」
の四人が歴史上は言われています。
王昭君がいた時代は、、
紀元前1世紀ごろ、前漢の時代
です。
さて、いつも授業前に説明することですが、定期テスト前で時間がない場合は、勉強のポイントを踏まえて、ストーリーを理解することに専念しましょう!
時間がある場合は、ストーリーをイメージして、また早わかり重要ポイントを一つひとつ楽しみながら学習しましょう🐻
そして、AO入試(総合型選抜)・指定校推薦を狙っている学生さんは、こういう人は問答無用でやり切るべし!笑。評定上げるのはマストになってくるので、定期テスト予想問題まで、一つひとつ丁寧にやっていきましょう!!
漢文以外の定期テスト対策は?
高校英語の定期テスト対策は こちら から
中学英語の定期テスト対策は こちら から
現代文の定期テスト対策は こちら から
古文の定期テスト対策は こちら から
teite channel をもっと活用する
▷ 解説記事のリクエスト
▷ 新着情報のキャッチ
▷ 定期テスト予想問題
▷ オリジナルグッズの購入
ができるようになっています🐻
teite channel の 公式LINEアカウント はこちら
作品・著者情報
『西京雑記(せいけいざっき)』
小話集。6巻。編著者未詳。前漢の種々の事跡を記録した書物。「西京」とは前漢の首都であった長安のこと
勉強のポイント
①王昭君が匈奴の妻として嫁ぐことになったまでのストーリーを理解する。
②帝王が画工を死刑にした理由を理解する。
③部分否定の句法「不常」「不復」を学ぶ
本文
元帝後宮既多、不得常見。
乃使画工図形、案図、召幸之。
諸宮人皆賄画工、多者十万、少者亦不滅五万。
独王嬙不肯。
遂不得見。
匈奴入朝、求美人為閼氏。
於是上案図、以昭君行。
及去召見、貌為後宮第一。
善応対、挙止閑雅。
帝悔之、而名籍已定。
帝重信於外国。
故不復更人。
乃窮案其事、画工皆棄市。
書き下し文
元帝の後宮既に多く、常には見ゆるを得ず。
乃ち画工をして形を図かしめ、図を案じ、召して之を幸す。
諸宮人皆画工に賄ひし、多き者は十万、少なき者も亦五万を減ぜず。
独り王嬙のみ肯ぜず。
遂に見ゆるを得ず。
匈奴入朝するや、美人を求めて閼氏と為さんとす。
是に於いて上図を案じ、昭君を以て行かしむ。
去るに及びて召見するに、貌後宮第一たり。
善く応対し、挙止閑雅なり。
帝之を悔ゆるも、名籍已に定まる。
帝信を外国に重んず。
故に復た人を更へず。
乃ち其の事を窮案し、画工皆棄市せらる。
現代語訳
元帝の後宮に住む女性は非常に多く(いたので)、いつも(皇帝に)お目にかかることができるとは限らなかった。
そこで(元帝は)画工に(女性たちの)姿を描かせて、(その)絵を参考にして考えて(選び)、お呼び寄せになってその女性を寵愛した。
後宮の女性たちは皆、画工に賄賂を贈り、(その金額は)多い者は十万銭、少ない者でもまた五万銭は下らなかった。
(ところが)ただ王嬙(=王昭)だけは、(賄賂を贈ることを)承知しなかった。
その結果(皇帝に)お目にかかることができなかった。
匈奴の使者が来て、朝廷に参内し、美人をいただいて匈奴の王の正妻としたいといった。
そこで元帝は絵を参考にして考えて、(王)昭君を(匈奴の妻として)行かせることにした。
(王昭君が後宮を)去るにあたり召し出して面会すると、容貌は後宮第一(の美女)であった。
応対(の仕方)もすばらしく、立ち振る舞いも、物静かでしとやかであった。
元帝はこれ(=王昭君)を匈奴に嫁がせること)を後悔したが、(嫁ぐ女性の名が記してある)名簿はすでに出来上がっていた。
元帝は外国に対する信頼を重んじた。
だから二度と人は代えなかった。
そしてそのこと(=罪状)を徹底的に調べ、(賄賂を受け取った)画工は皆処刑され、市中にさらされた。
早わかり重要ポイント
【ピンク】重要な漢字・句法
【オレンジ】指示語が指す内容・省略されている内容など読解に必要なこと
【黄色】プラスアルファの内容(本文には関係ないけど重要なこと)
【1】不得常見
《書き下し》
つねには見(まみ)ゆるをえず
《訳》
いつもお目にかかることができるとは限らない
《重要ポイント》
この文の重要ポイントは句法に伴う送り仮名と、漢字の読み仮名の2つ❗️
「見ゆる」=「まみゆる」=お目にかかる
「不常A」=つねにはA(せ)ず =いつもAとは限らない(部分否定)
部分否定の読み方は「つねには」となり、全部否定の場合は「常不A」=「つねにA(せ)ず」
【2】乃
《書き下し》
乃(すなわ)ち
《訳》
そこで
《重要ポイント》
接続詞の使い方を覚えよう!
「乃」=すなわち 順接の接続詞
ここでは、女性が多いという前の文章を受けて対策として描かれている
【3】使画工図形
《書き下し》
画工をして形を図かしめ
《訳》
(元帝は)画工に(女性たちの)姿を描かせて
《重要ポイント》
「使」が出てきたら、使役の文章!誰が、誰に、何をさせたのかを読み解こう!
「A使BC」=「ABをしてC(せ)しむ」=「AはBにCをさせる」
ここでは、Aは隠れているが元帝のことを示しているよ❗️
【4】召幸之
《書き下し》
召して之を幸す
《訳》
お呼び寄せになってその女性を寵愛した
《重要ポイント》
ここはストーリーの重要なポイント!指示語の意味を理解しよう!
之=画工の描いた絵によって元帝に選ばれた女性
「幸す」=こうす=寵愛する
【5】独王嬙不肯
《書き下し》
独り王嬙のみ肯ぜず
《訳》
ただ王嬙(=王昭)だけは、(賄賂を贈ることを)承知しなかった。
《重要ポイント》
ストーリーとして、初めて昭君が出てきた場所ですね!ポイントは2つ!
「独A」=ただ一人Aだけは=限定を表す
「肯」=がえん=承知する、良しとする
読み仮名が難しいので、しっかり覚えよう❗️
王嬙(おうしょう)
名が嬙。字は昭君。両方の名前で本文に出てくるので、覚えておこう!
【6】遂不得見
《書き下し》
遂に見ゆるを得ず
《訳》
その結果(皇帝に)お目にかかることができなかった。
《重要ポイント》
ここの重要ポイントは二つ❗️
「遂に」=ついに=その結果
「見ゆる」=おめにかかる
【7】於是上案図、以昭君行
《書き下し》
是に於いて上図を案じ、昭君を以て行かしむ
《訳》
そこで元帝は絵を参考にして考えて、(王)昭君を(匈奴の妻として)行かせることにした
《重要ポイント》
ストーリー理解が大事なポイント!!
「於是」=ここにおいて(原因を表す)=そこで、というわけで、など
「以」=もって(手段・材料を示す)=訳さないことが多いが、訳すとしたら「〜を使って」
元帝は基本的に美人が大好き!美人は自分の手元において、それ以外の女性を匈奴の奥さんとして引き渡そうとしたが、昭君は賄賂を送ってなかったので、美人には描かれてなかったんですね〜!
だから、今回選ばれてしまったんです!!
【8】善応対、挙止閑雅
《書き下し》
善く応対し、挙止閑雅なり
《訳》
応対(の仕方)もすばらしく、立ち振る舞いも、物静かでしとやかであった
《重要ポイント》
訳をしっかり覚えよう!
「挙止」=立ち振る舞い、動作
「閑雅」=物静かでしとやか
【9】而名籍已定
《書き下し》
名籍已に定まる
《訳》
名簿はすでに出来上がっていた。
《重要ポイント》
帝王が後悔するシーン!重要ポイントは1つ
「而」=置き字なので読まない
接続助詞の役割で、順接でも逆接でも使いますが、このシーンでは逆接として使われています。
美人の昭君を見て後悔したが、すでに名簿が出来上がってしまっていたんですね!残念😭
【10】故不復更人
《書き下し》
故に復た人を更へず
《訳》
だから二度と人は代えなかった。
《重要ポイント》
最初に出てきた部分否定の形が登場してますね❗️一緒に覚えちゃいましょう!
「不復A」=またA(せ)ず=二度とAしない(部分否定)
部分否定ではあるが、過去にやったが、二度とAしないと強調としても捉えられる。
復(ま)たは全部否定になっても読み方が変わらないので、語順で判断してね!
(例)復不可得=また得うべからず=今回もまた捕まえることができなかった
定期テスト予想問題
【第一問・教科書問題】
「乃使画工図形、案図、召幸之。」とあるが「之」とは何を指すか?
【解答のポイント】
後宮の女性は元帝に選ばれるためにいるという歴史的背景を知っておくのがまず大事!
【解答例】
画工の描いた絵によって、元帝に選ばれた女性
【第二問・教科書問題】
「故不復更人」とあるが、その理由を説明してみよう!
【解答のポイント】
この前の文に、元帝は外国に対する信頼を重んじるという文章があり、それが「故」という順接で使われていることに注目すれば推測できるかも💡
【解答例】
嫁ぐ女性を勝手に代えることは、対外的な信頼をなくす行為なので、匈奴だけでなく周辺国の離反も招きかねなかったから。
これで全て終了です❗️
⓪授業前にひとこと、でも話しましたが、定期テスト前で時間がない場合は、まずはストーリーの理解、そして早わかり重要ポイントのピンク・オレンジの重要暗記だけで十分❗️
ただAO入試・指定校推薦を狙っている方は、ガッツリ向き合って評定を確保していきましょう!!
最後まで見てくださってありがとうございました🐻
またお会いしましょう!定期テストがんばれ〜🐻
じゃあね〜、バイバイ!!