▼動画で見たい方はこちらへ🐻
現在撮影中!
▼他の漢文の定期テスト勉強はこちらから🐻
授業前にひとこと
今回は『愛蓮説』について扱っていきます❗️
書き下し文は、『愛蓮の説』です。
この文章は『富の象徴である牡丹を愛する人が多い中で、私は、泥にも染まらず清らかに咲き、花の中の君子といえる蓮を愛する』という周敦頤が考える『真の良さ』について主張している作品です。
さて、いつも授業前に説明することですが…
⇧に載せてあります『重要単語・現代語訳・書き下し文トレーニング』をテスト1週間前から毎日やってみてください❗️曖昧な理解がなくなり、成績が爆伸びします!!
漢文以外の定期テスト対策は?
高校英語の定期テスト対策は こちら から
中学英語の定期テスト対策は こちら から
現代文の定期テスト対策は こちら から
古文の定期テスト対策は こちら から
teite channel をもっと活用する
▷ 解説記事のリクエスト
▷ 新着情報のキャッチ
▷ 定期テスト予想問題
▷ オリジナルグッズの購入
ができるようになっています🐻
teite channel の 公式LINEアカウント はこちら
勉強のポイント
①周敦頤 が『なぜ蓮を愛しているのか』を読み取ろう!
②単語・重要ポイントをインプットしよう!
③可能・不可能・詠嘆の句法を学ぼう!
本文
水陸草木之花、可愛者甚蕃。
晋陶淵明独愛菊。
自李唐来、世人甚愛牡丹。
予独愛蓮之出淤泥而不染、濯清漣而不妖、中通外直、不蔓不枝、香遠益清、亭亭浮植、可遠観而不可褻翫焉。
予謂、菊華之隠逸者也、牡丹華之富貴者也、蓮華之君子者也。
噫、菊之愛、陶後鮮有聞。
蓮之愛、同予者何人。
牡丹之愛、宜乎衆矣。
重要漢字
説 | 文体の一種。自己の見解や主張を述べる文章。 |
陶淵明 | 東晋から南朝の宋の時代にかけて活躍した、六朝文化を代表する詩人。自伝的作品「五柳先生伝」から「五柳先生」とも呼ばれる。 |
李唐 | 唐王朝をいう。唐の王室が李姓であったことによる。 |
淤泥 | 水底の泥。 |
清漣 | 水面の清らかなさざ波。 |
妖 | 人に媚びるような、あでやかなさま |
褻翫 | 手に取って弄ぶこと。 |
書き下し文
水陸草木の花、愛すべき者甚だ蕃し。
晋の陶淵明、独り菊を愛す。
李唐より来、世人甚だ牡丹を愛す。
予は独り蓮の汚泥より出でて染まらず、清漣に濯はれて妖ならず、中は通じ外は直く、蔓あらず枝あらず、香遠くして益清く、亭亭として浄く植ち、遠観すべくして褻翫すべからざるを愛す。
予謂へらく、菊は華の隠逸なる者なり、牡丹は華の富貴なる者なり、蓮は華の君子なるなりと。
噫、菊を之れ愛するは、陶の後に聞く有ること鮮し。
蓮を之れ愛するは、予に同じき者何人ぞ。
牡丹を之れ愛するは、宣なるかな衆きこと。
現代語訳
水の中や陸の上の花には、愛でるべきものが大変たくさんある。
晋の陶淵明は、ただ一人菊の花を愛した。
李氏の唐王朝以来、世の中の人々は牡丹をとても愛している。
(しかし)私はただ一人、蓮の花が水底の泥の中に生えても染まらず、水面の清らかなさざ波に洗われて人に媚びるような、あでやかな様ではなく、茎の中は穴が通っていて、外側はまっすぐに伸びていて、蔓もなく枝もなく、その香りが遠くまで漂い、ますます清々しく、まっすぐに清らかに立って、遠くから眺めることはできても、手に取って弄ぶことはできない様子を、愛するのである。
私は、菊は花の中では、隠者 (のような者)であり、牡丹は花の中では、富貴な者(のような者)で、蓮は花の中では君子(のような者)だと思うのだ。
ああ、菊の花をこそ愛するという人は、陶淵明以後(その存在を)聞くことはほとんどない。
蓮の花をこそ愛するという人で、私と同じ(くらい蓮のことを愛している)人はいったいどれくらいいるであろうか。
(富貴を喜ぶ今の世の中で)牡丹をこそ愛するという人が、(世の中に)多いのはもっともなことであるなあ。
重要ポイント
【ピンク】重要な漢字・句法
【オレンジ】指示語が指す内容・省略されている内容など読解に必要なこと
【黄色】プラスアルファの内容(大学受験のために知っておきたいこと)
【1】水陸草木之花、可愛者甚蕃。
《書き下し文》
水陸草木の花、愛すべき者甚だ蕃し。
《和訳》
水の中や陸の上の花には、愛でるべきものが大変たくさんある。
《重要ポイント》
『可愛者』= 愛でるべきもの
『可』= ここでは可能を表す。〜できる。
『甚蕃』= 大変たくさんある。
『甚』= 大変に、非常に。
『蕃』= 元々は『草木が茂る』ことをいう。そこから転じて、『多い』の意味を表す。
【2】晋陶淵明独愛菊。
《書き下し文》
晋の陶淵明、独り菊を愛す。
《和訳》
晋の陶淵明は、ただ一人菊の花を愛した。
《重要ポイント》
『独』 = ここでは動作主体を限定していて、『ただ一人』の意味。
*下にある動詞を限定することもあり、その場合は『ただ〜するだけ』という意味になる。
【3】自李唐来、世人甚愛牡丹。
《書き下し文》
李唐より来、世人甚だ牡丹を愛す。
《和訳》
李氏の唐王朝以来、世の中の人々は牡丹をとても愛している。
《重要ポイント》
『自』= 時間や起点を表す前置詞。下の『来』と呼応して、『〜以来』の意味を表している。
『世人』= 世の中の人々
【4】予独愛蓮之出淤泥而不染、濯清漣而不妖、中通外直、不蔓不枝、香遠益清、亭亭浮植、可遠観而不可褻翫焉。
《書き下し文》
予は独り蓮の汚泥より出でて染まらず、清漣に濯はれて妖ならず、中は通じ外は直く、蔓あらず枝あらず、香遠くして益清く、亭亭として浄く植ち、遠観すべくして褻翫すべからざるを愛す。
《和訳》
(しかし)私はただ一人、蓮の花が水底の泥の中に生えても染まらず、水面の清らかなさざ波に洗われても人に媚びるような、あでやかな様子ではなく、茎の中は穴が通っていて、外側はまっすぐに伸びていて、蔓つるもなく枝もなく、その香りが遠くまで漂い、ますます清々すがすがしく、まっすぐに清らかに立って、遠くから眺めることはできても、手に取って弄もてあそぶことはできない様子を、愛するのである。
《重要ポイント》
『予』= 一人称代名詞。私
『不染』= 蓮の花や葉には天然の撥水性が備わっていて、綺麗な状態を保つことができる
『遠観』= 離れたところから鑑賞する
*下にある『褻翫』と対照的。蓮の花は水の中に咲いていて、遠くから眺めるだけで手に取ることができないということ。
『不可褻翫』= 手に取って弄ぶことができない
*『不可A』= 不可能を表す。Aすることができない。
不可能形は今回の…
『不可〜』:〜すべからず
だけでなく…
『不能〜』:〜するあたはず・〜することあたはず
『不得〜』:〜するをえず
で表すこともあります。
ちなみに、『べし』は
・終止形接続
・ラ変型活用語は連体形接続
(例:あるべからず)
です。
『不』も『可』も助動詞なので、ひらがな表記です。
ここまで執筆完了❗️日々解説を加えていきます!
teite channel の 公式LINEアカウント はこちら
【5】予謂、菊華之隠逸者也、牡丹華之富貴者也、蓮華之君子者也。
《書き下し文》
予謂へらく、菊は華の隠逸なる者なり、牡丹は華の富貴なる者なり、蓮は華の君子なるなりと。
《和訳》
私は、菊は花の中では、隠者 (のような者)であり、牡丹は花の中では、富貴な者(のような者)で、蓮は花の中では君子(のような者)だと思うのだ。
《重要ポイント》
【6】噫、菊之愛、陶後鮮有聞。
《書き下し文》
噫、菊を之れ愛するは、陶の後に聞く有ること鮮し。
《和訳》
蓮の花をこそ愛するという人で、私と同じ(くらい蓮のことを愛している)人はいったいどれくらいいるであろうか。
《重要ポイント》
【7】蓮之愛、同予者何人。
《書き下し文》
牡丹を之れ愛するは、宣なるかな衆きこと。
《和訳》
ああ、菊の花をこそ愛するという人は、陶淵明以後(その存在を)聞くことはほとんどない。
《重要ポイント》
【8】牡丹之愛、宜乎衆矣。
《書き下し文》
幽賞未だ已まず、高談転た清し。
《和訳》
(富貴を喜ぶ今の世の中で)牡丹をこそ愛するという人が、(世の中に)多いのはもっともなことであるなあ。
《重要ポイント》
『未〜』は再読文字で、「まだ〜しない」を意味する。
再読文字なので、左下に返り点ががあるのを一度無視して「いまだ」と読み、あとは返り点通りに読めばOK。「いまだ〜(せ)ず」と読みます。
「ず」は打消の助動詞、接続は『未然形』
定期テスト予想問題
【第一問・教科書問題】
「有以也」とあるが、なぜか?
【解答のポイント】
3文目の「古人秉燭夜遊、良有以也」は、先ほど説明した通り「昔の人は灯火を手に持って夜まで遊んだ(と古詩にいう)が、本当にもっともなことである」という意味です。
それと2文目との関係を踏まえて解答してみましょう!
ちなみに2文目は…
「而浮生若夢、為歓幾何。」
「そしてはかない人生は、夢のようであって、歓楽を尽くそうとしたところで、(それができる時間は)はどれほどあるだろうか。」という意味です。
【解答例】
人生は夢のように儚く、歓楽を尽くす時間もわずかなので、昔の人が昼だけではなく、灯火を持って夜まで遊んだというのももっともなことだと思ったから。
【第二問・教科書問題】
李白はこの文章でどのような楽しみを述べているか、まとめてみましょう。
【解答のポイント】
この文章では、人生は儚いものだから、昼夜の別なく楽しむべきだということが述べられている。その楽しみの具体的な内容は第二段落に述べられているので、そこからまとめるのが Good。
【解答例】
陽春の時節、桃李の庭園に一族の兄弟たちが集まって酒宴を張り、夜を徹して詩歌を競い、歓談し、酒杯を酌み交わすという楽しみ。
【第三問・教科書問題】
この文章は「駢文」といわれる文体で書かれている。その特徴とはなんですか?
【解答のポイント】
冒頭から句読点で区切ってみると分かりやすいです。
【解答例】
①四字句、六字句が基本。
(四字句の例:浮生若夢・為歓幾何)
(六字句の例:開瓊筵以坐花・飛羽觴而酔月)
②対句を用いる
(例:群季俊秀、皆為恵連 ↔︎ 吾人詠歌、独慚康楽)
③故事を多く用いる
(例:金谷酒数)
【第四問・句法問題】
「而浮生若夢、為歓幾何」を書き下し文に直してください。
【解答のポイント】
こちらからポイントを復習してみましょう。
【解答例】
而して浮生は夢のごとし、歓を為すこと幾何ぞ。
これで全て終了です❗️
漢詩は文章自体は短いので、重要語句と情景をイメージして覚えよう!
最初にもお伝えしましたが、、、
⇧に載せてあります『重要単語・現代語訳・書き下し文トレーニング』をテスト1週間前から毎日やってみてください❗️曖昧な理解がなくなり、成績が爆伸びします!!
またお会いしましょう!定期テストがんばれ〜🐻
じゃあね〜、バイバイ!